5軸加工の効果-1

同時5軸制御によるインペラーの高能率加工

インペラー、ブリスク、タービンブレードなどは同時5軸制御でなければ加工できない部品です。

Vertexはプログラムで指令された複雑で高速な動きにも充分追従し、なおかつ従来のBT40クラスの切削能力をはるかに超えた加工能力を発揮します。

多面割り出しによる工程集約加工

多くの部品は複数の面に加工箇所が存在します。3軸機ではその都度段取り替えを行って加工しなければなりません。5軸機なら直線3軸に加えて傾斜・回転2軸を割出すことができます。そのため、

  • 取付け面以外の面の全加工
  • 段取り工数の大幅な削減
  • 治具の簡素化、不要化
  • 加工精度の向上

が可能です。

5軸工具先端点制御による加工

同時5軸制御加工において、ポストプロセッサ側では機械の傾斜軸・回転軸中心のずれ量を考慮してカッターパスを出力します。しかし、中心のずれ量は機械ごとに違うため、機械が変われば加工プログラムを作り直さなくてはなりません。

この機能は、パラメータに加工する機械固有の傾斜軸・回転軸中心のずれ量を入力しておけばNC側で計算を行うため、プログラム側で考慮する必要はありません。つまり、機械が変わっても同一のプログラムが使用でき、使い勝手が良くなります。

金型加工の5軸使用例1(割出し2軸+同時3軸によるコアの加工)

金型加工の分野でも5軸加工が注目され始めてきました。そのメリットは以下の通りです。

  1. 最適な方向から工具のアプローチが可能
    • 従来放電加工機でしか加工できなかった金型が切削で加工可能に
  2. 段取り替えが必要なワークでもワンチャッキングで加工が可能
    • 金型製作時間(リードタイム)の短縮
    • 省人化、無人化
  3. 加工時間の短縮、加工面品位が向上
    • 従来ボールエンドミルを使用していた部分にフラットエンドミル等を使用できることで荒加工の取り代を多くできる。

ギアケース・コア モデル加工の例

ワーク名称
ギアケース・コア モデル
素材の寸法
260mm×220mm×高さ185mm
材質
NAK80
CAM
tools MX(グラフィックプロダクツ)
協力
株式会社グラフィックプロダクツ

ギアケース・コアの加工を例に5軸加工のメリットを説明します。従来、このような金型の加工は電極を製作してから放電加工でしか方法がありませんでした。5軸加工のおかげで切削加工可能となり、金型製作のリードタイムを大幅に短縮できます。

A:立ち壁の高さは150mm以上あり、3軸機での上面方向からの加工はできません。

B:5軸機では、傾斜軸を90°割出した状態で回転軸を割出すことにより短い工具で加工が可能です。但し回転軸の割出し精度が悪いと壁のつなぎ目で段差が目立ちます。Vertexの高精度なテーブル割出しはこのような問題を解決します。

C:コーナー部分の加工はR1等の小径ボールエンドミルを使用しますが、このC部は高い壁が邪魔してやはり上面方向からの加工ができません。5軸機では傾斜・回転軸を割出して最適な方向から工具をアプローチさせることで加工可能となります。

5軸加工の効果

3軸加工では電極を作成し、放電加工を行う工程は不可避でした。工程間の待ち時間など、実加工以外のアイドルタイムも発生し、本金型加工のリードタイムは130時間かかっていました。それを5軸化することにより電極作成時間の削減、工程間の待ち時間の解消等でわずか30.5時間に削減できました。

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